大和・座間・海老名・綾瀬の四市合同交流会
主  催 (公社)日本オストミー協会神奈川支部
日  時 平成26年5月29日(日) 10時00分~14時00分
場  所 大和市社会福祉センター(シティープラザ5階) 4階視聴覚室
大和市鶴間1-31-7
交  通 小田急江ノ島線「鶴間駅」下車 徒歩約5分
講演・相談員 無し
展示会 無し
参加費 無し
出席者 会員を含め 16名
相談会報告
 暑い日でしたが、各地区から16名(女性9名、男性7名)の方が参加されました
先日、「健康センターで入浴拒否されたという件があった」と聞いて、他人事ではない気がしています。今回は、オストメイトとして、日常の中で公衆浴場や温泉をどう利用しているか実情を含め語り合い、考えてみました。
[交流会内容]
・特にオストメイトであることを自己申告はしないが、マナーを守って入浴している。疑問をぶつけられたこともあったが、説明した。
・温泉で空いている時を見計らい入浴している。オストメイトとしてのマナーは守っている。洗う場所は端を選ぶと見えない。
・ゴルフの後、入浴する。補装具を着けて入る。「私の父も同じでした」と話しかけられたこともある(ウロの方)
・ゴルフの後は汗を流したいので、浴室に入るが、湯船には入らない、というか、入れないというのが本当。
・健康センターをよく利用していたが、補装具を着けたから行けなくなった。周りの目も気になるし、勇気が出ない。
・補装具を外して入っている人もいる。これはマナー違反。周りからも理解されない。家庭風呂とは違う。
・家でも家族に気を使って最後に入る。
<オストメイトの公衆浴場での入浴とは…>
●他県が浴場組合にお願いした文面からの抜粋ですが紹介します。
オストメイトはパウチを適切につけていれば、お通じ等は漏れることはなく、日常生活で特に制限を受けることはありません。お風呂も毎日入り、衛生上、何ら問題はありません。
入浴施設におけるオストメイト対応にかかるQ&Aから一部
Q.パウチはお湯の熱に耐えられますか
A.十分に耐えられる材質、構造です。
Q.パウチを付けたまま入浴、外出は大丈夫ですか。
A.適切に装着していれば、入浴、仕事、外出も大丈夫です。
Q.着替えや体を洗う時、湯船につかるときなど、パウチがはずれてしまう心配はありませんか。
A.ありません。日常生活で、パウチ交換日数を守り、交換していますので、はずれることはありません。入浴時は各自が工夫して補強するようにしている。
Q.パウチはどこで交換しますか。
A.必ずトイレで行います。浴室や脱衣所では行いません。
Q.他の利用者からの苦情にはどのようにすればよいですか。
A.その苦情がオストメイトによる故意や過失によるものかどうかを確認してください。根拠のない苦情であれば正しい理解を求めてください。
Q.オストメイトが入浴しても大丈夫だという根拠はありますか。
A.日本ストーマ排泄リハビリテーション学会でも、オストメイトの公衆浴場入浴について報告されています。入浴を禁止する根拠はありません。
<オストメイトの入浴時のマナーとは>
公衆浴場では消化管ストーマも、尿路ストーマも補装具を着け入浴すること。
浴室でパウチ(補装具)を交換したり、排せつ物を流したりしない。
入浴前に補装具の袋内の排泄物はトイレに捨てて袋内を清潔にする。
補装具が目立つのではと気になるときは、入浴の装具に変えたり、コンパクトに丸めてテープで留めたりすると良い。
入浴に必要な物は部屋などで準備していくと良い。
<意見を出し合いました>
公衆浴場側も営利目的であるため、他の利用者から苦情があったらオストメイトの入浴拒否をすることもあると思う。
公衆浴場側に求めたいこと。入浴許可がどうしてもできないのであれば、その旨表示してほしい。
マナーを守っていても見た目だけでクレームをつけてくる人も中にはいる。
オストメイトが皆、マナーを守って入浴してほしいが、会員以外で情報が伝わらない人の方が多い。
万人にオストメイトの理解をしてもらうのは難しい。身の回りの人から理解を広げていきたい。
入浴拒否の問題は今回が初めてではない。前回の時は理由を話したら理解してもらえた。
公衆浴場ですっきり入浴できたら嬉しい。
<おわりに>
入浴拒否の問題を受けて、神奈川支部でも行政に働きかけてくださっている。
「オストメイトは常に排泄に関わる面で緊張と不安の中に置かれて居ます。周囲の何気ない気配りや温かいまなざしがあれば、緊張と不安も解消されます。
 私たち一人一人が、障害や、障がいのある人について正しい理解を深め、心をバリアフリーにすることで、障がいの有る無しに関わらず、互いの人権を尊重し、安心して生活できる地域にしていきましょう」

※他県の「オストメイトの入浴について お願い」から引用
 優しい文章に出会うとホッとします。私たちも身の回りから少しずつ理解を広めていけるよう生活をしていきたいと思いました。



相談会の様子

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更新日:2014年 8月24日